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入居率40%からの1棟まるごと大規模リノベ【外装編】

改修のお話を頂いた時の入居率は40%(4世帯/10世帯)。このまま何もメンテナンスをせず放置し続ければ、退去だけが進み街に大きな廃墟ビルだけが残るのが容易に想像できる物件でした。

オーナー様からは『なるべく金額をかけずに建物を長く保たせたい』とのご要望を頂いておりましたが、「防水不足による外壁塗装の膨れ」が全体的に進行している状態。また屋根の防水も切れており、室内に雨水が侵入した形跡も見られた為、「全塗装とバルコニー・屋根・階段廻り全ての防水処理」をご提案させて頂きました。また、改修前からの問題点でもあった「階段部分への雨水進入」「共有部分への害虫進入」をも改善する為、エントランス部分にはアクセントも兼ねて横ルーバーをご提案し設置させて頂きました。アプローチ部分が少し寂しい感じだったので、建物だけの提案だけでは無く植栽計画も合わせて提案。入居者にもオーナーにも喜んでいただく為に、新緑が美しい落葉樹(エゴノキ)と成長が遅く冬でも緑が楽しめる常緑樹(ソヨゴ)を1本づつ追加させて頂きました。

今後の改修予定は、『耐震改修』と『断熱改修』。本当は今回まとめて提案をしたかった所ですが、「予算」という現実もあるので2期工事に持ち越しです。今回の改修工事で一度満室にして頂き、2期工事への提案も進めていきたいですね。

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