部屋の容量だけでは足りない?アパート宿泊施設で起きた「2室同時停電」
築古アパートの一室を宿泊施設として利用する場合、間取りや内装だけでなく、既存建物の電気容量を確認することの重要性をご説明いたします。
今回は、実際に運営中のアパートで発生した停電事例となります。
宿泊施設として使用する2室が同時に停電
この建物では、201号室と202号室を宿泊施設として使用し、ほかの部屋は通常の賃貸住宅として利用中です。
各室内の電気容量には問題がありませんでしたが、201号室と202号室が同時に停電!
現地を確認すると、屋外共用分電盤にある両室への送電用ヒューズが切れていました。
原因として考えられたのは、両室で同じ時間帯に複数の電化製品を使用し、電気の負荷が集中した事です。
共同住宅と宿泊施設では電気の使われ方が違う
通常の共同住宅では、入居者が電気料金を負担するため、使用量をある程度意識します。
一方、宿泊施設では電気料金が宿泊費に含まれるため、エアコン、電子レンジ、電気ケトル、ドライヤーなどが同時に使われやすく、短時間に電気の使用が集中します。
そのため、室内の分電盤や契約容量だけでなく、建物全体の主幹容量、幹線、共用分電盤まで影響してくるのです。
建物側の工事は費用負担にも注意
室内の分電盤は運営者側で改修できても、共用分電盤や建物全体の電気設備は、基本的にアパートオーナーの管理範囲です。
建物側の容量不足が判明した場合、工事の可否や費用負担について、オーナーとの協議が必要になります。
・費用負担に関して、オーナー目線で見ると旅館運営に必要で運営者が増やしたいのであれば「運営者負担」
・賃貸借契約時に「旅館運営」が前提で借りており、電気容量の件も契約書に記入されてれば「オーナー負担」
アパートの一室を宿泊施設として利用する場合は、物件を借りる前、または改修工事を始める前に、建物全体の電気設備まで確認しておくことが大切ですね。
